大麦麦芽を発酵→蒸留して作るのがウィスキー
葡萄を発酵→蒸留して作るのがブランデー
りんごを発酵→蒸留して作るのがカルヴァドスです。
りんごを発酵して造るアップルワイン(=シードル)を蒸留して作るカルヴァドスは洋梨から造られる醸造酒(=ポワレ)も30%まで原料としてブレンドすることが可能です。ポワレをブレンドすることで味わいのバランスが整います。
そして樽で最低2年熟成します。
カルヴァドスはフランス、ノルマンディー地方で作られ、
「カルヴァドス」「カルヴァドス・ドンフロンテ」「カルヴァドス・ペイ・ドージュ」の3つがあります。
カルヴァドス・ドンフロンテ:
ノルマンディー地方の中の洋梨が沢山作られるドンフロンテ地区では、ポワレが30%以上ブレンドされ、オーク樽で3年以上熟成させて作ったもの。
カルヴァドス・ペイ・ドージュ:
ペイ・ドージュ地区はノルマンディー地方の中央から北東部に位置し、ポワレの使用は30%以下、単式蒸留器で2回蒸留して造ることが義務付けられています。樽での熟成期間は最低2年以上。カルヴァドスの三つの中では最上級品と位置付けられており、有名ブランドのほとんどがこの地域で生産されています。
アルコール度数40度を超えますが、りんごの甘酸っぱい香りと口当たりのよさ、そして樽熟成に由来するスパイスやナッツ、カラメルのような豊かな風味もありストレートでも飲みやすく食後酒としておすすめです。
特にチーズとの相性は抜群で、同じノルマンディー地方で作られる白カビチーズのカマンベール・ド・ノルマンディーとストレートのカルヴァドスの相性は最高です。
また価格が安い!
ウィスキーやブランデーに比べるとまだまだマイナーなので熟成年数が50年とか70年ものといった、ウィスキーならまず手に入らない年数のものも2、3万円で買えちゃいます。
この長熟のものが買いやすいというのがカルヴァドスの1番の魅力だと思います。これから世界、特に中国がカルヴァドスの美味しさに気付いたら値段が上がっていくと思われます。
カルヴァドスはりんごが原料なのでフルーティーでブランデーより甘すぎずウィスキーの癖のようなものもなく、そして熟成を重ねることで、リンゴのフレッシュな香りから、焼きリンゴやドライフルーツのような複雑なアロマへと変化していきます。
洋酒が苦手って人にもおすすめです。
カルヴァドス、デヴューするなら早い方がいいですよ!